妊娠中の便秘とは
ホルモンの関係で女性は便秘を発症しやすく、特に妊娠すると一定期間便秘になりやすいといわれています。 排卵が終わると黄体ホルモンの影響によって、便秘しやすくなりますが、妊娠すると黄体ホルモンの働きはますます高まり、こうした状態は、妊娠4カ月に入るころ(つわりの終わるころ)まで続きます。よって、この期間は、非常に便秘になりやすくなります。また、この時期は、つわりのために十分な食事ができなくなるため、便の量も減り、ますます便秘がちになります。この時期が過ぎると、黄体ホルモンの影響は少なくなるため、お通じはつきやすくなり、かつ、つわりもおさまり、食欲も進み、便の量も増えてくるため、便通にとってはよい条件が揃います。
しかし、妊娠6カ月あたりから、急激に大きくなった子宮に腸が圧迫されて、再び便秘が発症しやすくなります。また、血管も圧迫されるために、下半身に血液のうっ滞が起こり、これが、痔核を誘発したり悪化させたりして脱肛を起こすことも少なくありません。痔は排便の際に痛みを伴い、自然と排便を控えるようになり、これが便秘を助長することになります。
小児の便秘とは
小児の便秘は、排便回数が少なく、かつ多くの場合に便が硬くて排便困難を伴う場合をいいます。
よく母親が「この子は、排便回数が少なく、顔を真っ赤にして気張っているので、便秘ではないだろうか」ということで、6~12カ月の乳児が外来受診することがあります。これは、乳児の体が自然に出そうとしている便を、乳児自体が体の中に保持し排泄しないようにしようと努力している、すなわち乳児が排泄について勉強しているのです。このような場合、下剤や坐薬を用いると、せっかく勉強している排泄習慣をかえって元に戻してしまい、便秘や遺糞の原因になります。
小児は、9カ月~3歳くらいまでの間に不随意排便から随意排便へ移行し、排便習慣が形成されます。よって、"便秘"を主訴として来院した患児には、排便回数だけでなく、便の性状、排便困難の有無、血便の有無、腸管の動き、腹部膨満の有無、年齢、栄養状態等について十分検討する必要があります。
宿便とは
一般にいわれる宿便とは、「水道管の内側にこびりついた水アカのように、腸壁に何年もこびりついたヘドロのような古い便」をさすようです。これは、「腸管がひだ状になっているため、谷間の部分に便が入り込んでそのまま溜まってしまう」という考えに基づいているようです。しかしながら、腸の壁は、確かにひだ状になっていますが、谷間の部分が常に谷間というわけではなく、腸内で蠕動運動が起こるたびに、腸は動いて、同じところが山になったり、谷になったりと常に上下運動をしています。よってその中を便が通過していくのですから、谷間に便が溜まりっぱなしになるようなことはありません。また、腸の細胞は2~3日で生まれ変わり、古い細胞はそのまま排泄されるので、便が何年もへばりつくようなことはありません。
<用語集は帝人ファーマ株式会社様
便秘ってなぁに?より一部引用させて頂いております>